コンテンツ事業という「メッセージ」産業の役割
2025年、「素材革命」と盤石の事業体制によるスケール!<2>
FIVE YEARS ♪
中国武漢でコロナ患者が見つかって、2024年12月で5年となります。世界では、経済対策に金融政策(ex. 生産無い中お金を刷る事で国民に与える)等、この間、「金融をジャブジャブ」にした影響が、今、顕在化しています。全体として、不況期にシフトし、政治の不安定化と分断が加速しています。コロナ明け前夜の2022年、ロシアのウクライナ侵攻に端を発した欧州では今、当初は想像できない対立のエスカレーションを起こし、更に世界へ極地の戦争へ連鎖を招いている様です。
先月、欧米での与党総崩れの現状に触れましたが、アジアでも先日、韓国で与党尹錫悦大統領が非常戒厳の発出後、退陣に追い込まれています。習近平政権下の中国も、不動産バブル崩壊後、出口見えない経済不況。2023年イスラエルとパレスチナ間の戦争で不安定化した中東では(状況は異なるものの)シリアのアサド政権が崩壊しています。
この5年間、更に積み重ねた「負債」が、主流を担ってきた与党政権に圧し掛かり、国民は極左極右の傍流にも救いを求めている様です。
2024年の総括として。
当社は、この5年間、コロナ禍に於いても、「TOKYO2020」以降の世界の分断と不安定化を想定し、社内体制を整備しつつ、着実に前進してきています。
事業「軸」を意図的にデジタルからシフトした「マーチャンダイジング事業」に於いて、今、事業基盤の方向性が見えて来ました。現在、「第二の創業メンバー」と共に、ライセンス系の物流インフラの構築に向け、既存ビジネスでは、物流の仕組みづくりと編成営業について「利益獲得」の自立化を為しつつあります。管理に於いても、次ステージに向けたリソース投資に必須の「キャッシュフロー・マネジメント」と、マネジメント情報のアクセスについて主体的に整備を進めつつあります。
モノ素材の革命
先月、人間が動物界で「食物連鎖の頂点」に立った背景には、知力と情報の「集約力」がある事に触れました。いま一つ、更に重要なものは、「概念(コンセプト)」を現実のものとして知力を結集する力でした。今、世の中に存在する人間の創造した 非自然物は全て、人間の想像力によるもの。物理的な解析と、仮説と「概念」に基づく力の結集によって、現実にあるものとして仮説と創造を重ねてきました。その日々の創造、進歩がなければ今、人類は存在していなかったかも知れません。今後、世界は、更なる新たなイノベーションの下、「新たな価値観」の下で進まなければいけません。
当社が携わる知的財産、著作物、「ライセンス」の事業も、今は存在しないもの、今は存在しない概念を現実に創り出すビジネスです。中でも、コンテンツは、音楽、動画、画像、物体、データ、パフォーマンス等の形をとり、「メッセージ」として創り出され、共有されるものです。
記録メディアのビジネスとして、コンテンツは、長年に渡り、著作物をパッケージの形に閉じ込め、複製頒布されてきました。インターネットの普及により、当社も創業以降、ダウンロードによるコンテンツの流通を目指してきました。2010年辺りより、国内ではネット上で著作物のコンテンツをローカルに残し、マネタイズするという概念自体が厳しくなる時期。コンテンツのデータは、主にダウンロードされずストリームにより「情報として消費」される時代へ移行します。以降、当社は、ライセンスを再び、モノの形を取り、流通させる事で、マネタイズを行う「物流」のインフラ構築を進めて来ました。
この概念の下、2022年より、国内で為してきた マネタイズの方法論を海外に向けて展開しようとしています。
モノはエネルギーとして残ります。モノは、メモリアルにもなれば、不要物として廃棄対象にもなります。蓄積されるモノは、今後、益々、環境に与える影響も議論されるようになります。即ち、その素材自体に付加価値が問われる様になる という事です。
先ず、ネガティブに、化石燃料や石油化学製品に対する規制から始まります。次に、ポジティブに、素材自体の魅力と、創作物自体の付加価値が問われるようになります。
現在、当社は、素材として、プラスティックの代替素材として、アルミニュウム、ジェラルミン、鉄などの合金。ガラス等の素材での商品化を企画中です。更に、日本国内で歴史の試練を経てきた、普遍性を持つ形状や技法を持つ「伝統工芸」の可能性も追求します。
これら素材の「付加価値」によるマーチャンダイジングは、ライセンスによる付加価値と共に海外市場への訴求も可能となります。マーチャンダイジングの事業の第二の転換期であり、飛躍の機会でもあります。
「概念」は、国境や物理的な制限を超えるものであり、発想次第で無限大の可能性を持ちます。*逆に、常に現在ランニングする既存ビジネス、並行して仕掛ける新規ビジネスに於いて新たな発想や概念を打ち出せないものは時代遅れとなり、滅びます。
当社は今後も、メッセージ産業に於いて、ライセンス系のコンテンツによるデジタル及びフィジカルのインフラを目指します。同時に、インフラはコンテンツによってブレイクするものと認識し、あらゆる角度で自ら考え、行動し、イノベーションを重ねます。
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*コンテンツ・ビジネス
異なる次元、業界の話ですが、石炭の代替として石油によるエネルギー革命の初期、米国五大湖周辺で大規模に石油が噴き出し、油田ラッシュが起きました。
眼鼻の利くロックフェラー、スタンダード石油は、リスクある石油の採掘には手を出さず、その[精製]と[販売]で一流の仕組みをつくります。間もなく全米石油の90%シェアを押さえるまで急成長しました。
今、音楽、映像等の知財コンテンツは、パッケージ流通と次にダウンロード流通の崩壊に直面。今、零リセットから「マネタイズ」のインフラの再構築を要しています。
当社は先ず、コンテンツの発掘、制作、製造をメイン事業とはせず、コンテンツの差別化となる[精製](素材と訴求)と[販売](流通)を開拓し、そのインフラづくりを目指します。その積み重ねが、コンテンツ、ライツ ホルダーに対する求心力を持ちます。